Ducatiはネットアップソリューションを採用して、世界各地から収集された膨大な量のデータをアクティブ化できるデータ ファブリックを構築しました。データ重視の企業として進化したDucatiは、コースの内外でオートバイのパフォーマンスを継続的に最適化し、新製品の市場投入に要する時間を高速化して、カスタマーエクスペリエンスの向上を実現しています。Ducatiは、データ主体の未来において持続的イノベーションを推進します。
Ducatiのオートバイといえば、ハイエンドのパフォーマンスの象徴です。同社は1926年以来、イタリアのボローニャで1台1台のオートバイを手作業で製造してきました。2020年には、48,000台を超えるオートバイが綿密に組み立てられました。競合企業では同じ年に約1950万台のオートバイが販売されていますが、Ducatiでは数よりも品質を重視しています。Ducatiには、イノベーションの推進を支える貴重なパフォーマンス データが膨大にあります。このイノベーションにより、Ducatiは最終的には競合企業が実現しえない夢のようなバイクを製造することができます。
Ducatiはネットアップと協力してデータ ファブリックを構築し、MotoGP用のバイクに搭載した約40個の物理センサーからデータを取得して活用しました。エンジニアは、ネットアップのテクノロジとハイパフォーマンス コンピューティング クラスタを使用して、計測処理を現場で直接、ほぼリアルタイムに実施しました。また、NetApp ONTAP®ソフトウェアのエンタープライズクラスの機能を活用することで、バージョン管理、セキュリティ、NetApp Snapshot ™コピーなど、高水準のデータ管理戦略を実現できました。
2021年には、MotoGP世界選手権とMotoGPコンストラクター部門の世界タイトルで連覇を達成しました。
データから数多くの重要なポイントを理解できるようになったおかげで、コンストラクター部門の世界タイトルを獲得できました。また、開発やテストでもたくさんの興味深いソリューションを試してみることができました。
Ducati Corse, ゼネラル マネージャー, Luigi Dall’Igna氏
Ducatiは、ストレージのニーズを満たすために、さまざまなワークロードと200個以上のアプリケーションを統合できるNetApp AFFテクノロジを選択しました。これにより、すべてのデータ資産を単一のユニファイド システムで利用できるようになり、生産性が最適化され、フットプリントも最小限に抑えられるようになりました。また、レースでの成功を活かして、15,000台を超えるオートバイから得られたパフォーマンス データの活用、分析による「コネクテッドバイク」のコンセプトを世界各国で発表しました。Ducati Motor Holding最高情報責任者であるAndrea Spina氏は、次のように述べています。「これは始まりにすぎません。数年後には、10万台以上のオートバイからデータを収集し、レースから製品用オートバイへの知識転移を現在実施しているのと同様に、コースから製品開発への知識転移が実現できているかもしれません」
ネットアップのハイパフォーマンス コンピューティングとハイブリッド クラウドへのデータ移行ソリューションによって、Ducatiは新製品の市場投入までの時間を大幅に短縮することができました。今後もデータ ファブリックを活用することで、機械学習やAI関連の販売機会の獲得など、グローバル企業としてあらゆる側面からイノベーションを促進していけるよう、パートナーシップ体制を強化していきます。
Ducatiは、ディザスタ リカバリ センターで200個のアプリケーションを実行し、90台の仮想マシンをサポートしています。データ ファブリックを活用して、データをハイブリッド クラウドに移行しながらブランチ サイト業務の管理やオンサイトでのデータ分析を実行できるスピードと容量を実現し、試作品を開発して新しいオートバイを市場投入するまでの時間を30%短縮しました。
業種や職種を問わずあらゆるお客様に最適なソリューションを。クラウド、オンプレミス、ハイブリッド クラウドのいずれの環境でも、お客様のニーズに合わせてデータを管理します。
ネットアップのお客様ならすでにご存じの、データ ファブリックを活用したスマートな移行によるデジタル変革の実現方法についてご紹介します。