クラウド、ランサムウェア、AI。この3つの破壊的勢力により、あらゆる業界の組織がIT要件を見直し、最新化の目標達成に注力することを迫られています。このような課題を抱えるお客様のために、このブログでは新しいインテリジェントなデータ インフラでハイブリッド クラウド データの管理を簡易化し、データのセキュリティを確保し、将来のニーズに対応したエコシステムを構築する方法についてご紹介します。
ここ数年の間にIT業界は劇的に変化し、ハイブリッド クラウドや分散型のアプリケーションおよびデータが主流とされる時代になりました。NetAppでは、最新のワークロードを高速化しつつ、ハイブリッドの複雑さを解消したいと考える企業向けに、ユニファイド データ ストレージを提供しています。NetAppのユニファイド データ ストレージは、1つの統合OS - NetApp® ONTAP®ソフトウェアを利用して、オンプレミスからクラウドにわたって、あらゆる種類のデータ、アプリケーション、ワークロードのシームレスな運用を実現します。また、AIOpsベースの統合コントロール プレーン、NetApp BlueXP™を使ってすべてを一元的に管理できます。今回、NetAppはユニファイド データ ストレージを大きく進歩させ、イノベーションをさらに推進する、新しいNetApp AFF Aシリーズ システムを発表しました。これにより、お客様は作業環境に合わせてAIデータ パイプラインを構築し、加速させることができます。
パワフルでインテリジェントかつセキュアな新しいNetApp AFF、A70、A90、A1Kシステムは、高度なデータ管理、業界をリードするランサムウェア対策、シームレスなクラウド統合により、最新のエンタープライズ ワークロードにも対応します。最大4,000万IOPS、1TB/秒のスループットと優れた拡張性を備えた新しいAFF Aシリーズ システムなら、ビジネスを推進するミッションクリティカルなワークロードも簡単に強化できます。また、AIや生成AIのワークロードにも対応しているので、組織の技術革新と生産性も加速できます。このように、あらゆるデータを保護してAIのメリットを活用する一方で、VMware環境を最適化してSAPとOracleのアプリケーションを高速化することもできます。
AFF Aシリーズ システム
ランサムウェアは絶えず存在する脅威であり、ビジネスへの影響を回避することはきわめて困難です。ストレージはランサムウェアに対抗する最終防衛ラインとなるため、最もセキュアなストレージを導入することは、組織にとって責務と言えます。新しいNetApp AFF Aシリーズ システムは、ONTAPを実行するその他のNetApp製品と同様に、幅広い多層防御サイバー レジリエンス機能を提供することで、ランサムウェア攻撃からのデータ保護、リアルタイムの脅威検出、迅速なリカバリを支援します。
NetAppでは、ランサムウェア対策をさらに展開することを目的に、NetApp Cyber Vaultを発表しました。Cyber Vaultは、サイバー レジリエンスへの階層型アプローチを論理的(または必要に応じて物理的)エアギャップと組み合わせて実現できる、強力なデータ保護ソリューションです。ONTAPのセキュリティ強化手法を活用することで、最も機密性の高いデータに対して最高レベルのセキュリティを導入できます。ONTAPのSnapshotテクノロジを使用すれば、最も巧妙な攻撃にも耐えられる、書き換え / 消去不可のバックアップを作成できます。また、NetApp SnapLock®ソフトウェアをSnapshotテクノロジと組み合わせることで、論理的エアギャップによるCyber Vault、つまりセキュアで隔離されたストレージ リポジトリを作成して、組織の最も重要なデータを保管できます。
NetApp Cyber Vaultソリューション
これらの機能をすべて備えたNetAppは、他のストレージ ベンダーには真似のできない、包括的な自動による保護とリカバリを実現します。これこそが、NetAppストレージが世界最高レベルのセキュリティを備えていると自信をもって言える理由です。
AIおよび生成AIへの取り組みは、あらゆる業界において最重要課題とされています。ほぼすべての組織で、これらのテクノロジを活用して効率性やイノベーションを加速させ、競争力を高めることが求められています。
AIへの取り組みの第一歩は、既存のデータ レイクやHadoop環境を最新化して、AIワークフローに対応したデータの準備を迅速に進めることです。そのためNetAppでは、大容量フラッシュ アプライアンスのサポートを含む、StorageGRID®アプライアンス ポートフォリオすべてのテクノロジ更新および拡張を発表しました。これらのシステムは、AI導入やデータレイクの最新化をシンプルかつ迅速に実現し、分析に必要な時間を劇的に短縮させます。StorageGRIDでは、セカンダリ アプリケーションも利用できます。StorageGRIDの低コストかつハイパフォーマンスなオブジェクト ストレージなら、シームレスなデータ階層化でソリューションのコストも削減できます。どちらのケースでも、オブジェクト ストレージ ワークロードの大規模な導入を簡単かつ迅速に実現します。
推論、微調整、検索拡張生成(RAG)などのAIライフサイクルがこれまで以上に重要になり、お客様は、すぐに使える検証済みのインフラ ソリューションを常に求めています。NetAppは、この要望に応えるべくNetApp AIPod™ with Lenovo for NVIDIA OVXを発表しました。この新しいAIPodアーキテクチャには、Lenovoのハイパフォーマンス コンピューティング サーバに加えてNVIDIA L40S GPU、ネットワーク、ソフトウェアが搭載されており、それらはすべて生成AI向けNVIDIA OVXアーキテクチャで検証済みです。AIPod with Lenovoは、RAGおよび推論のユースケースに最適です。パフォーマンス、コスト、密度のバランスが最適な、検証済みのターンキー ソリューションを提供します。AIPod with Lenovoは導入と拡張も簡単なため、企業全体でのAI導入も促進できます。
AIワークロードに最適な、ハイパフォーマンスかつインテリジェントなNetAppのデータ インフラは、新たなサイロや複雑さの問題を発生させることなく、必要に応じて既存のエコシステムに追加できます。また、これはエンタープライズAIにとっても同様に重要なことですが、NetAppテクノロジは、リスクを軽減するために必要な簡易性、セキュリティ、ガバナンスを提供すると同時に、安全で「責任ある」AIの確実な導入を実現します。AFF Aシリーズ システムやStorageGRIDのようなニーズに応じたストレージから、NVIDIAやMLOpsエコシステムとの統合、AI向けコンバージド インフラなど、NetAppは企業のAIデータ パイプライン全体を加速させるソリューションを多数揃えています。これこそが、NetAppがエンタープライズAIのためのデータ基盤であると言える理由です。
NetAppでは、クラウドやサイバー セキュリティに関するお客様の課題をサポートするだけでなく、現在と将来の両方のニーズに応えられるような、AI対応の柔軟な統合エコシステムを構築して、大規模な簡易化が可能なインテリジェントなデータ インフラを提供することを常に重視しています。
AI時代を見据えたユニファイド データ ストレージを実現する方法について詳しくは、NetAppサイトのユニファイド データ ストレージのページをご確認ください。
Sandeep Singhは、NetAppのエンタープライズ ストレージ担当シニア バイス プレジデント兼ゼネラル マネージャーです。20年以上にわたってエンタープライズクラスのテクノロジに携わってきた経験があり、その範囲は、データインフラ、データ管理、クラウド サービス、ハイブリッド クラウド、ハイパーコンバージド インフラ、AI Ops SaaS、プライマリ ストレージ、ストレージ サービス、バックアップ サービス、ディザスタ リカバリ、ランサムウェア リカバリと多岐にわたります。